【初心者向け】ベアリングの基本知識と選定のポイント

軸・穴 更新:

この記事を読むべき人

  • 軸の設計ができるようになりたいという人
  • 機械設計の初心者で、軸受の教科書的なものがほしいと思っている人
  • ベアリングってどういう基準で選定すればいいの?と疑問に思っている人

こんにちは、りびぃです!

私は普段、産業機械の設計をする仕事をしているのですが、そこで非常に多くの場面で登場するのが「ベアリング(軸受)」です。

ベアリングという名前だけなら聞いたことがある人もいるかと思いますが、一番想像しやすいのが「ハンドスピナー」です。

リヴィ

小ネタですが、googleで「ハンドスピナー」と検索すると、ハンドスピナーで遊ぶことができます笑

真ん中の黄色い部分がベアリング

ベアリングはおもちゃにも使われているますが、「機械の中での役割は?」というと、一言でいえば「機械や回転体を陰で支えているもの」となります。

「陰で支えている」という文言のごとく、軸受は外から見えにくいところに組込まれていることが多いので、特に経験の浅い人は実物を見たことがないという人も珍しくないですが、

ベアリングは「機構設計・動きものの設計」をする上で、ベアリングは欠かせない存在なのです

リヴィ

というか、実はモータ本体の中にもベアリングは組込まれてますからねー

モータの内部(元画像:
S.J. de Waard, 画像URL

そんなベアリングですが、いざ機械の設計で扱おうとメーカカタログを引っ張り出すと、六法全書並みの分厚さだったり、何百ページにもおよぶpdfファイルがダウンロードされたりするので、見た目だけで心が折れます笑

うーん・・・、よし、また今度にしよう・・・(そっ閉じ)

これでは初心者にとってはなかなかツラいですよね笑

そこで今回は、ベアリングの基本的な知識と選定のポイントについて、特に初心者の方向けメインで解説をしています。

ベアリングは実際に選定しようとすると、ものすごい種類があって結構大変なのですが、ベアリングについて理解をするための最初の一歩として役に立てていただければ幸いです。

ベアリングとは?

ベアリングは日本語に訳すと「軸受(じくうけ)」なのですが、その字のごとく、「軸」を「受ける(支える)」ための部品のことをベアリングと言います。

リヴィ

機械屋さんたちは、支えることを「受ける」っていう人が多いですよー!「荷重を受ける」みたいな感じですねー

え、軸限定なの?なんで?

なんていう人のために、先程のモータの写真を使って具体例を挙げて説明していきます。

モータの内部(元画像:
S.J. de Waard, 画像URL

モータは「供給された電力を使って、モータ軸をグルグル回転させる」という装置ですが、モータ軸がグルグル回っているときでも軸を何かしらで固定をしておかないと、軸が抜けてしまったり、軸が暴れてしまったりなどの不具合が起こります。

リヴィ

特に産業機械に組込まれる軸は、ミリ単位暴れる(振動する)だけでも、まともに機械を動かすことができなくなってしまいますー

軸を機械に固定すりゃいいんでしょ?じゃあ、モータ本体とボルトで固定しておけば?

としたいところですが、軸をモータ本体と固定してしまうと、軸がグルグル回転しなくなってしまいます。

リヴィ

モータ本体はグルグル回転しないですからねー。だから軸と本体をボルトで固定しちゃうとダメなんですー

ということで、

  • 軸が抜けたり、暴れたりしないよう、しっかり固定しておきたい。
  • でも、軸がグルグル回っている状態にはしておきたい。

なんていう矛盾したことが求められるわけですが、これらを解消するために、「軸」と「本体(ハウジング)」との間に「ベアリング(軸受)」を組込み、軸を支えつつ回転は邪魔しないようにするのです。

ベアリングの仕組み

ベアリングを使うことで、軸を支えつつ回転を邪魔しないようにできるわけですが、

え、なんでそんな魔法みたいなことができるの?

という人のために、ベアリングの基本的な仕組みを見てきましょう。

まず押さえていただきたいのが、ベアリングの最大の特徴は「めっちゃ摩擦が少ない(抵抗が少ない)」ということです。

リヴィ

摩擦が少ないので、軸がグルグル回転するのを邪魔しません。

この「めっちゃ摩擦が少ない(抵抗が少ない)」という機能を実現するのに、基本的に方法が2種類あります。

それが、

  • めっちゃ滑りやすい材質を使ったベアリング
  • ボールやローラを転がすという仕組みを使ったベアリング

の2種類です。

このうち前者は「ブッシュ(すべり軸受)」と言うことが多いので、単に「ベアリング」というと、後者を指すことが多いです(または「転がり軸受」とも言います)。

前者のブッシュについては、

  • ブッシュと軸、またはブッシュとハウジングとの間に油膜を形成させて滑りやすくしているタイプ
  • ブッシュ本体が滑りやすいタイプ

の2つをよく使います。

また、後者の転がり軸受はさらに2つに分類されて、

  • 転がる物体が「球・ボール」の形をしているベアリング:ボールベアリング(玉軸受)
  • 転がる物体が「円筒・円柱」の形をしているベアリング:ローラベアリング(ころ軸受)

といった分類がされています。

リヴィ

ほかにもベアリングの種類はありますが、特定の業界に行かない限りはほぼ使わないので、ここでは割愛します。

ベアリングの使い方

ハウジング回転をさせる場合にも、ベアリングは使われる

モータ軸の例では、基本的に「モータ本体(ハウジング)が固定で、軸が回転する」というものでしたが、その逆で「軸が固定で、本体(ハウジング)が回転する」というパターンでもベアリングは使われます。

リヴィ

冒頭に紹介した「ハンドスピナー」や、「ショッピングカートの車輪」なんかがこのパターンですね!

ただ「軸が回転するパターン」と「ハウジングが回転するパターン」では、使用するベアリングは同じでも、軸やハウジングの設計が異なってくることには注意が必要で、

両者のパターンで「はめあい公差」が異なってきます。

以下の記事内に、使用用途別のはめあい公差の目安を記載しているので、より詳しく知りたい方はご参照ください。

ベアリングは機械にどうやって組込んだらいいの?

ベアリングの役割についてざっと理解できたとしても、

実際、どういうふうに設計したらいいの?

ってなってしまいますよね・・・。

そこで「必ずこうするべき!」などという決まった方法は特にないのですが、それでも設計のときになるべく役に立つよう、よく用いられる組込み方について解説したいと思います。

それは「周辺部品で挟み込む」です。

例えば以下の図のように、「段付きの軸」の段の部分にベアリングの片側をあてて、もう片側からプーリやギアなどを押し込んで固定する、といった感じです。

またブッシュを用いる場合は「フランジ付ブッシュ」というのが割と便利で、これを用いることで簡単に設計することができます。

あくまで方法の一つではありますが、この辺は割とよく使われるやり方なので、覚えておいて損はないかなーと思います。

ベアリングの選定のポイントってなんなの?

いざベアリングを選ぼうと思ってカタログ開いてみたけど、計算式がたくさんあってよくわからんかった・・・。

という人が多いかと思います。

そこでここでは、難しい計算式や具体的な計算方法は省いて、「結局、何に気をつけてベアリングを選定すればいいのか?」におこたえする形でポイントを解説していきます。

結論、ベアリングを選定する上で検討するべきことは、以下の7つです。

  • 抵抗が少ないこと
  • 強度が十分であること
  • 発熱・摩耗が少ないこと
  • 回転振れが小さいこと
  • 給脂・給油しやすいこと(給脂・給油する構造をとる場合)
  • ゴミ・異物が入りにくいこと
  • 腐食しないこと

では順番に解説していきます。

抵抗が少ないこと

まず重要なのが、軸またはハウジングが回転する際に抵抗が少ないことです。

いくらベアリングが「めっちゃ滑りやすい」といっても、わずかな抵抗が発生してしまいます。

この「わずかな抵抗」というのが問題になるケースもあって、例えば「高速回転させたい機械」にとってはわずかな抵抗でも問題になったりします。

リヴィ

モータは回転速度を上げるほど発生トルクが低くなるので、抵抗に打ち勝ちにくくなります。

抵抗大きい状態というのは、「アクセルとブレーキが同時にかかりながら機械が動く状態」と一緒なので、効率が悪く、目的の動作をさせるために余計な電力・トルクが必要となります。

ベアリングの抵抗を下げるためには、よく潤滑剤(主にグリス)が用いられます。

ブッシュの場合だと材質そのものが潤滑剤の役割をするためグリスは不要であるタイプもあるのですが、一方で転がり軸受では潤滑剤が必須となります

リヴィ

ベアリングの発熱を低減する意味でも、潤滑剤は重要ですね!(詳細は後述します)

ただし、グリスが外部に漏れ出ないための部品であるベアリングシールによる抵抗はどうしても発生してしまいます。

このベアリングシールによる抵抗は、設計する機械のトルク計算をする際に、非常に検討漏れしやすいポイントですので、注意するようにしましょう。

強度が十分であること

ベアリングが、軸またはハウジング関連の部品を支えるためには、ベアリング自体に十分な強度がある必要があります。

ベアリングにかかる荷重にはいくつかあり、

  • 軸またはハウジングの自重
  • ワークを機械に載せたときにかかる、ワーク重量
  • 工作機械の場合に、主軸がワークに接触した際にかかる反力
  • ベルトに張力を与えた際に受ける力
  • 歯車が噛み合う際にかかる荷重
  • 装置を加減速させた際にかかる力

などがあります。

設計する機械によって、どの方向からどれぐらいの大きさの荷重がかかるかは異なってきますが、設計時にはこれらの荷重を漏れなく拾い上げて強度計算する必要があります。

リヴィ

微々たる荷重については、計算を無視したり、安全率を設定することで丸め込んだりすることが多いですねー

荷重を計算した結果と、選定したベアリングの強度とを比較して、ベアリングの強度の方が大きければOKということになります。

このベアリングの強度についてですが、

  • ブッシュの場合は「許容面圧」などという形で
  • 転がり軸受の場合は、「基本静定格荷重」という形で

メーカカタログ等に記載されていることが多いです。

ただし、ベアリングの強度計算に使う荷重については、単純な足し算ではなく特定の方程式に代入して計算をする必要があります。

メーカカタログを見ればそのあたりも掲載されていることがほとんどなので、ベアリング選定の際には是非チェックするようにしましょう。

発熱・摩耗が少ないこと

ベアリングが動作する条件について、

  • 潤滑条件
  • 荷重
  • 動作速度
  • 動作時間

などの条件によっては、摩擦熱によってベアリングが高温になり、最悪の場合は「ベアリングの溶融」や「焼付き」が発生し、ベアリングが壊れてしまいます。

このようなことが発生しないよう、

  • ブッシュの場合は「許容PV値
  • 転がり軸受の場合は「許容回転数

という形でメーカカタログ等に記載されている事が多く、条件を満たせるようなベアリングを選定する必要があります。。

リヴィ

PV値というのは、面圧(pressure)と表面速度(velocity)の掛け算で表されることから、PV値というみたいですね!特に「樹脂ブッシュの場合は摩擦熱で溶けないかどうか」も加味して指標が使われていたりします。

また、長い間(数ヶ月とか数年とか)機械を動かしていると、ベアリングは徐々に摩耗していってしまいます。

これは「ベアリングの寿命」とも呼ばれたりしていて、ベアリングの寿命を迎えると

  • 機械から異音がしたり、
  • 抵抗が著しく大きくなったり、
  • 機械が変な動きをしたり、

などが発生し、安定した動作で機械を動かすことができなくなります。

このような状態になってしまったベアリングは、機械を分解してベアリングを交換するしか方法がありません

転がり軸受の場合は「基本定格寿命」や「基本動定格荷重」などという指標で表されます。

ただ、転がり軸受の摩耗は潤滑不良が原因の事例が非常に多いので、

  • 潤滑経路を確認する
  • グリス充填の頻度を確認する

なども含めて検討しておく必要があります。

このあたり、しぶちょー技術研究所さんの以下の記事が非常に参考になるので、よろしければご参照ください。

回転振れが小さいこと

回転振れというのは、軸またはハウジングが回転する際に、回り方がブレブレになる現象のことを言います。

回転振れについてもうちょっと分解して解説すると、

  • 偏心:回転体の回転軸が本来の回転軸からオフセットしていること
  • 偏角:回転体の回転軸が本来の回転軸から傾いていること

の2つがあります。

リヴィ

特に、最近流行りの「画像処理を用いた機械」などにおいては、カメラの座標系と機械座標系のズレが大きな問題になることがあります。そのため、こうした回転振れも十分に押さえておかないといけません。

軸受に関してだけいえば、転がり軸受だと「精度」というクラス分けがJISによって定められています。

ここまで聞いた人の中には、

精度のいいベアリングと、精度の悪いベアリングの違いってなんなの?

と思う人もいるかと思いますが、これは主にはベアリングの製作誤差によるものです。

転がり軸受の寸法はJISで定められており、ベアリングメーカはその寸法になるようにベアリングを作っています。

しかし、例えば「内径10mm」と書かれていても、「10.000…mm ぴったし」で製作できることはあり得ず、かならずビミョーに誤差が発生します。

また、綺麗な真円に製作できていることもあり得ず、測定場所によって寸法がばらついていることが普通です。

このばらつきが大きいほど精度が悪く(回転振れが大きい)、小さいほど精度が良い(回転振れが小さい)ベアリングだということになります。

Koyo技術資料より

ちなみに、高精度な動きが求められる軸は高速回転をすることが多いので、摩擦抵抗の大きいブッシュは精密機械のコアの部分にはほぼ使われませんし、精度のクラス分けもありません

リヴィ

摩擦係数で比較すると、転がり軸受はブッシュに対して1/10~1/100程度と、全然違いますからねー

給脂・給油しやすいこと(給脂・給油する構造をとる場合)

多くの場合、ブッシュは「潤滑が不要な固体潤滑材」、転がり軸受は「グリスが充填済みのシールド付き」を使うことが多いです。

その一方で、設計する機械によっては、

  • 機械内部の冷却性を良くするために、油を使用したい。
  • グリスだと粘性が高すぎて機械の抵抗になってしまうので、油を使用したい
  • メンテナンスのために機械を停止させるのは極力やりたくないので、外部からグリスを充填し、寿命を極力長引かせる
  • 仮にベアリング内に異物が混入したとしても排出できるよう、外部からグリスを供給して古いグリスを排出させたい

などの要件がある場合、給脂・給油する構造が必要なことがあります

多くの機械ではグリスが使われるのでここではグリスに着目すると、給脂周りの設計については、

  • 給脂・給油口はなるべく外部からアクセスがしやすい位置にする
  • ベアリングは機械の奥深い位置にあることが多いので、給脂との間はグリス配管でつなぐ

といったふうに検討していきます。

一見簡単そうなのですが、この検討を後回しにすると、結構設計に苦しんだりするところです。

リヴィ

スペースがなくなってしまったり、配管やその継ぎ手が機械の動きに干渉する問題が起こったりというのはよくある話です。

一方で排出側についてはとくに専用の配管を設計することはなく、「ベアリングの隙間から垂れ流す」方式が最も一般的です。

ですがそのまま垂れ流しをしてしまうと、

  • 人や設備内のフォークリフトなどが滑って事故になる
  • ワークなどに付着すると、品質悪化を招いたり、衛生問題にまで発展する
  • 電装品などに対して不具合を起こす可能性がある

といった問題があるので、垂れ流したグリスを受けるための「オイルパン」を設置することが多いです。

ただオイルパンも、メンテナンス時に簡単に出し入れできる構造が望ましいので、意外と設計が難しかったりします。

リヴィ

「ちょっとメンテナンスするだけで、ボルトを何個も外さないといけない」なんていうのは、設計的にイケてないですよね

ところで、業界によっては「グリスそのもの」が厳しく見られ、場合によっては「〇〇の箇所はグリスの使用禁止」なんて言われるケースもあります

リヴィ

食品業界などは「最悪、食品内にグリスが落ちてしまいそのまま出荷されたとしても人体に影響を及ぼさない」ために、食品機械用グリスがよく使われます。

ちなみに、産業機械において油を使うケースは多くないのですが、油を使う場合は「循環させつつ、フィルタでゴミ・異物を取り除く」という使い方も見かけます。

ゴミ・異物が入りにくいこと

屋外で使用される機械や、粉塵・泥・異物が混入しやすい環境においてはそれらの対策が必要です。

対策としてよく使われるのは「シール・シールド」です。

ベアリングのカタログを見てみると「シールド付」というタイプがあるのですが、ベアリングのオプションになっているシールは薄くて性能があまり高くないため、過酷環境ではそこまで長持ちしません

リヴィ

よくコンベヤなどのカタログを見ていると「異物混入対策品」などのような表記があるものがありますが、「ダストシール付ベアリングを使用しているだけ」という構造ならあまり期待しない方がいいです笑

ではどうするかというと、一般的にはオイルシールが使われます(詳細は以下で解説しています。)。

オイルシールを使うことで、

  • ベアリングにオプションで付いているシールよりも、シール性能が高い
  • ベアリングとシール部との距離を保つことができ、ベアリングに異物が混入しにくい
  • グリスを充填して古いグリスを排出させることで、一緒に異物も排出させることができる

などのメリットが得られます。

自分で設計することもできますが、特殊な形状でないのであれば、ハウジング・ベアリング・オイルシール・給脂口がセットになった「プランマブロック」を使うのが便利です。

NTNウェブサイトより

ただし、

  • グリスの量が増えため、粘性抵抗が上がる
  • シール性能が高いので、シールによる抵抗も高くなる

というデメリットもあるので、動力源・所要トルクの見直しは必須です

腐食しないこと

  • 屋外で使われる場合、
  • 湿度が高い場所
  • 日々の清掃時に水がジャバジャバかかるような環境

などにおいては、腐食に気をつけなければなりません。

中でも意外と盲点なのが、「日々の清掃時」の環境です

機械の通常稼働中は問題なくとも、「メンテナンスのときに腐食性の物質がかかる」というケースもあるため、そこも踏まえてお客さんへしっかり確認し、材質を選定することが重要となります。

リヴィ

コロナ禍の影響で、「次亜塩素酸ぶっかけて消毒してます!」っていうお客さんもいましたから笑

転がり軸受の一般的な材質は高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)とよばれる材質です。

この材質は

  • 耐摩耗性に優れ、
  • 安価で入手もしやすく、
  • 焼入れをすることで高い強度が得られる

などという特徴があります。

一方で耐食性は低く、水や水蒸気、海水などが混入する環境で使用すると簡単に腐食してしまいます

リヴィ

潤滑剤の中に混入した水分によって錆びてしまうケースもあるみたいですねー

金属系のブッシュだと「黄銅系」をよく見かけますが、やはり耐食性は低いそうです。

特にベアリング内部が腐食すると、ベアリングの摩耗が急速に進行してしまうので、

こういった腐食環境で使用する際は、ステンレス系のベアリングを選定するなどをするなどの対策が必要です。

ただし、材質が変わるとベアリングの諸特性も変わるので、強度計算等を見直す必要があります。

リヴィ

異物混入と合わせて、外部から水がかかりにくいようにベアリングの取付位置を設計しておくというのも重要です

まとめ

今回は初心者の方向けに、ベアリングの基本的な知識について解説をしました。

実際のメーカカタログ等を見ると、難しい用語や複雑な計算式が掲載されていることが多いのですが、

この記事で解説した「要するにこういうことをしているんだよ!」というのを見ながら役立てていただければと思います。

選定のポイントについては、必ずしも全てを検討する必要はなく、設計する機械や使用環境によったりもします。

  • とにかくなめらかに回転できるやつがいい
  • とにかく摩耗が少なくて、メンテナンスがラクなのがいい
  • ゴミが入りやすい環境だから、そこをケアしたい
  • 軽い検証をするための機械だから、そこまで立派なものはいらない

などの目的に応じて、ベアリングを選定していただければと思います。
記事は以上となります。一読ありがとうございました。


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りびぃ

この記事を書いた人

機械設計エンジニア: りびぃ

【解説】軸設計で検討するべき内容について

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