大学や高専に通っているんだけれど、もっと材料力学の知識を身に着けるために、どんな本を買ったらいいですか?大学院の入試や、会社に入ってからでも通用するようなものがいいのだけれど。
このように思われている方へお答えしていきます。
私は慶應義塾大学の機械工学科出身で、現在では機械メーカの設計として仕事をしております。
機械系の学生にとっては、材料力学は必須科目のうちの一つとなっていますよね。
そして必須科目なだけあって、特に機械系メーカへ就職すると、社会人になってからもバリバリに知識を使用します。
会社では、4力(流体・熱・機械・材料)の中でも、特に材料力学の使用頻度は高いです。そのため期末テストを乗り越えるためではなく、将来ずっと使えるようにしっかり知識を身に着けたいものですね。
ただ、本屋に行ってみたり、Amazonで検索してみたりしても、とても種類が多く、どれを手に取ればいいのか?となりがちです。
そこで今回は、材料力学の知識を深めたいと考える学生の人たちに向けて、私がおすすめする参考書を3冊ご紹介いたします。
この記事で紹介する参考書で勉強をすれば、「材料力学の単位を取りたい」という場合だけではなく、「院試の勉強に役立てたい」「機械系の企業に就職をしたあとでも困らないような知識を身に着けたい」という場合など、将来ずっと使えるような知識を得ることができますので、是非参考にしてみてください。
日本機械学会という、日本の学会の中でも最大級の学会から出版されている材料力学の本で、日本の材料力学の本の中で最も有名だと思います。
材料力学を効率よく学ぶ上でのロードマップを話しながら、材料力学の解説をしているので、「どういう手順で勉強をすれば良いか?」「何のためにこれを勉強しているのか?」
ということを理解しつつ、勉強をすることができます。
私が大学で材料力学を学ぶ際に、教授が紹介していた本でもありますし、私の会社の社内研修テキストとしても使われていました。
ちなみに私の勤めている会社は、創業100年以上の、大手機械メーカです。
例題のいくつかが英語になっており、これをプラスととらえるか、マイナスととらえるかが、この本の評価の分かれ目の一つです
ですが、この点はぶっちゃけ読む人のモチベーションの問題だと思います。
大学で研究とかをするようになると、英語の論文を読むことなどは当たり前ですからね笑
詳しいレビューはこちらの記事に記載しておりますので、よろしければご参照ください。
例題が非常に多く掲載されている本です。
まず理論そのものをなんとなく理解して、その後演習問題を使って理論の使い方を覚えるという風に使うことで、テスト勉強や院試などの対策になります。
ただしこの本のような、演習問題が多い参考書を使う上で、注意するべきことがあります。
それはあくまでも、「根底の理論を理解した上で、演習問題に取り組む」という使い方をするべきだということです。
なぜなら、前提や理論のよくわからない公式を、ただ当てはめていくという単純作業にしかならない上、応用問題に対応できないからです。
私は学生時代のテスト対策で、根底の理論を理解せずに、とりあえず過去問や、演習問題ばかりを解くことをしてしまっていました。式の使い方ではなく、式そのものを丸暗記するだけの勉強になってしまい、その結果、材料力学の成績はC(単位がとれるギリギリ)でした。
この本を読む際は、そこだけ注意していただければよいと思います。
材料力学の問題について、応用問題まで取り上げている本です。
取り上げられている問題の幅が広く、ただ単に「学校の単位をとるため」「院試に合格するため」の本というよりは、「世の中にちゃんと貢献できる力を養うため」の本という感じです。
この本の内容が理解できる頃には、業界を問わず、どこの機械メーカに就職をしても、社員の中で頭一つ飛び出ることができるレベルに到達できます。
ただし、少々難易度が高いです。
この本のハードルが高いと感じた人は、一度ハードルの低い本などで勉強してから、改めて読むとよいです。
参考書を選ぶ際のポイントは、知っている内容が50%、知らない内容が50%ぐらいであることです。
知っている内容がほとんどですと読む価値があまりないですし、知らない内容がほとんどですと高確率で挫折します。
そのため、今回紹介をした参考書を手にとってみたはいいものの、難しくて挫折してしまったという人は、以下の記事を参考にして見てください。
今回は以上となります。ご一読、ありがとうございました。
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