機械設計のやりがいは何なのか【人によってポイントが違います】

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機械設計のやりがいについて知りたい人

今、就職活動中(転職活動中)で、機械設計の仕事を考えているけれど、機械設計の仕事が自分に合っているかがわからない。機械設計の人がどのようなやりがいを感じているのかを知りたい。

このような疑問について答えていきます。

私は機械メーカーの入社5年目の正社員で、今まで設計や開発の仕事をしてきました。
もともと所属している部署の機械設計はもちろんのこと、他部署に設計として応援に行くことも多くあります。

そのため、今までさまざまな部署の従業員や派遣社員の人たちと一緒に仕事をしてきました。

機械メーカーの設計として働く人たちと言葉を交わしてきた経験から、機械設計の仕事をしている人たちはどのようなやりがいを感じて仕事をしているのか、そして機械設計の仕事に向くかついて、お話ししていきます。

機械設計者の性格は5つのパラメータで評価できる

特に心理学的な根拠があるわけではなく、完全に私の経験による理論ではありますが、機械設計の仕事をしている人は、以下の5つのパラメータで評価できます。

どれか1つに分類されるということではなく、
5つのうちの1つだけ飛び抜けているような人もいれば、だいたいどれも普通ぐらいという人もいます。

  • 機械そのものが好きな「機械オタク的性格」
  • 理論を追究していくのが好きな「理論オタク的性格」
  • 作った機械が社会に役立っていることに喜びを感じる「正義のヒーロー的性格」
  • アイデアを創出していくのが好きな「クリエイター的性格」
  • プロジェクトを仕切るのが好きな「リーダー的性格」

機械オタク的性格

「世の中の装置はどういう原理・構成で成り立っているのかに興味がある」「ガンダムみたいなかっこいいのが好き」「大きな製品を作りたい」といったタイプです。

やたらマニアックな部品を知っていたり、歯車が組み合わさった装置が好きだったりすることが多いです。

機械そのものが好きなので、機械に関する調べ物などをしたり、工場見学をするだけでやりがいを感じています。

普段の仕事ぶりを見ていると、大体はいろんな部品メーカーのカタログを読み漁ったり、部品メーカーが投稿している商品PRのYouTubeを見たりしています。

側から見ると、ネットサーフィンをしているようにしか見えませんが、とても物知りなので、何か設計上の問題が起こった時にこの性格が強い人に相談すると、解決できることが多いです。

ちなみに、デスクの引き出しなどにMy工具を持っていることも多いです。

理論オタク的性格

「◯◯が発生したとすると、この部品が受ける力の大きさはxxx」とか「必要なモーターのトルクはxxx」というのが口癖となっているタイプです。

会話をすると、数式や数字がぽんぽん出てきます。

与えられた問題に対して、理論的に答えを導くことにやりがいを感じたり、理論をもとにして設計された製品に美しさを感じたりします。

そのため、設計計算書を作ったり、解析をしたり、実際に発生した現象に対して理論づけて説明するのが得意です。

この性格が強い人のデスクを見てみると、いたるところに「〇〇協会設計基準書」のような本や論文、解析ソフトの教材などが置いてあります。

優秀なCADオペレータの人もこの性格が強い人が多く、理論を基にして部品の形状や寸法を決定したりしています。

正義のヒーロー的性格

「ものづくりで社会に貢献したい」「大ヒット商品を開発したい」「大きなプロジェクトに参加したい」といった思いを抱いているタイプです。

就活生や、若手社員、CADオペレータの人に比較的多いです。

製品が出来上がっていく様子が実感できたり、自分の製品が世の中に普及したり、他人から感謝されるなど、自分が何かに貢献できていると感じることにやりがいを感じます。

性格にクセがない場合が多く、普段の仕事の様子を見ていると、
きつい仕事や、つらい仕事、上司から理不尽に怒られたりして、落ち込むことはあっても健気に頑張っているが多いです。

「企業が求める人材」に書かれた、鑑のような人です。

クリエイター的性格

「もしxxxだったらどうなるか」「逆に〇〇してみたらいいんじゃない」といったことが口癖で、新たな課題を発見したり、物を考える視点を切り替えるのが得意なタイプです。

誰も思いつかないようなアイデアを思いつくことにやりがいを感じます。

アイデアを考えるときは、天井や窓を眺めたり、社内で散歩に出かけたり、裏紙にお絵かきしていることが多いです。
周りの人からただの暇人にしか見えないのですが、本人の頭はフル回転しています。

開発の場においては、与えられた問題を解くのが得意な「理論オタク」の人とタッグを組むと、非常に強力です。

リーダー的性格

「〇〇やっておいて」「なんかいい方法考えて」「それ、いつ終わる?」が口癖のタイプです。

これだけを聞くと、完全に嫌な上司にしか見えませんが、機械設計の業務は、設計以外にも、プロジェクトの進行をコントロールするという使命があるため、仕方がありません。

リーダー的性格の強い人は、仲間を巻き込んでプロジェクトを仕切ることにやりがいを感じます。

仕事を指示したり、依頼したりする際に、「正義のヒーロー」の人にはお願いがしやすいようで、「リーダー」の人は「正義のヒーロー」の人の名前をよく口に出します。依頼の内容については、もちろん設計業務を依頼することもありますが、雑務を依頼していることも多いです。

プレイヤーというよりは監督的な感じであるため設計職っぽくないのですが、プロジェクトが成功するか失敗するかは、この性格が強い人がしっかりとプロジェクトをコントロールできているかにかかっており、責任重大です。

どの性格も弱い人は、機械設計には向いていないかも

強い性格が1つしかなくても、チームで仕事をする際にそれを補う性格の人がいれば、機械設計をやる上ではあまり問題になりません。

ところが、どの性格も弱い人は、機械設計の仕事をするのはやめたほうがいいと思います。

私が今まで会った人の中で、どの性格も弱い人が普段考えていることは

  • 「そもそも仕事したくない」
  • 「不自由しない程度の給料がもらえればそれでいい」
  • 「大企業であれば潰れることはないから、入社してしまえば勝ち」

のうちのどれかであることが多いような気がします。

「そもそも仕事したくない人」は、知らないうちに会社を去っていることが多いような気がしますが、
それ以外の考えの人は、意外と会社にしぶとく残っていることが多いです。

勘違いして欲しくないのは、機械メーカーの設計職は、将来安定ではないですし、
最近は大企業であったとしても、40代正社員のリストラを行なっているところもあります。
働き方改革が進められていることから、このような対処をする企業がこれから増えていくのではないかと私は思います。

向いていない性格であるのにその仕事をやり続けるのは、本人にとっても会社にとってもメリットがありません。
であれば、最初から就職をしないほうが、お互いのためです。

まとめ:やりがいを感じるポイントは人それぞれ

今回の内容をざくっとまとめますと以下のとおりです。

  • 純粋に機械や理論が好きな人もいる
  • 設計職だけれど、設計業務以外が得意な人もいる
  • CADオペレータはだいたいが「理論オタク」または「正義のヒーロー」
  • 経験年数が増えるにつれて、パラメータが変化することもある

ちなみに現在の私は、あくまで自己評価ですが、

「機械オタク」「理論オタク」「クリエイター」の性格が強め、
「リーダー」の性格は普通ぐらい、
「正義のヒーロー」の性格は弱いです。

製品が完成するまでは楽しいのですが、製品が完成した途端に熱が冷めてしまうのが難点なんですよね。


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りびぃ

この記事を書いた人

機械設計エンジニア: りびぃ

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