「〇〇リング」と名のつくシールの種類と使い分け【Oとか、Xとか】

シール材

Oリングについて調べていたら、断面が「O」の形状以外にもいろんな形状があるんだけれど、これらってどういう使い分けたらいいのかな。

このような疑問についてお答えしていきます。

シールの原理の観点からシール材を分類すると「スクイーズパッキン」と「リップパッキン」とに分けられます。

このうち、Oリングのような〇〇リングと名のつくシール材は「スクイーズパッキン」に分類されます。

スクイーズパッキンとは、squeeze(絞る)、つまりゴムなどの弾性体を押しつぶすことで、その反発力で流体をシールするという原理のパッキンです。

スクイーズパッキンの中で最も有名なのはOリングですが、実は面白いことに、Oリング以外にも様々な形状のリングが存在します。

ただし、この記事をご覧になって「そんなものがあるんだぁ」と思うのもいいのですが、

せっかくであれば「こういう部分には〇〇リングがいい」という使い分けができると、設計者として一目置かれるようになります。

そこで今回は、〇〇リングと名のつくシール材の種類や使い分けについて説明していきます。

「〇〇リング」と名のつくシール材

〇〇リングと名のつくシール材についてまとめたものがこちらです。

種類組立性ねじれ摩擦性コスト耐圧性
Oリング××
Xリング×
Dリング×
Tリング×

これから、それぞれの特徴や使い分けについてご説明いたします。

Oリング

断面が「O」の形をしているリング状のシール材で、定番中の定番と言っても過言ではなく、広く普及をしています。

OリングはJISで規定されているものだけでも、運動・固定両用である「P規格」、固定専用である「G規格」、真空用である「V規格」といった寸法規格がありますので、目的にあったOリングを選定するようにしましょう。

なお、Oリングの規格の解説についてはこちらをご覧ください。

Oリングの種類【多くの規格があります】
Oリングって調べてみるといろんな種類や規格があるけれども、それぞれどういう特徴があって、どのように使い分けたらいいのか、教えて欲しい。このような疑問・悩みを持った人へ、お答えしていきます。

Oリングのメリット・デメリット

リングの断面形状が円であるため、固定部にも移動部(往復運動)にも使える、つまり汎用性が高いというメリットがあります。

しかし一方で、取り付けの際や、往復運動部をシールしている際に、Oリングねじれやすいというデメリットがあります。

Oリングがねじれてしまうと、隙間ができてしまったり、Oリングがちぎれてしまったりしますし、

さらにOリングを含むパッキンは、一度装置に組み込むと見た目で状態を確認することが困難ですので、ねじれないように慎重に装置設計・組込みをする必要があります。

Xリング

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断面がXの形状をしたリング状のシール材で、使用方法はOリングと同じです。

スクイーズパッキンではあるのですが、Xの形状になるように4つのリップが突き出ております。

そのため、リップパッキンとして分類をしているメーカーもあります。

Xリングは、固定用・往復運動用だけではなく、回転運動にも使用することができます。

メリット・デメリット

Oリングと比較してねじれにくいというメリットがあり、X形に突き出た4つのリップがねじれに対して踏ん張るように作用します。

そのため、Oリングで懸念される、往復運動の際にねじれていってしまう可能性が少ないです(ただし、気をつけないと組みつけの時にねじれます)。

また、パッキンが潰される際の反発力の観点から述べると、反発力が1箇所に集中するOリングに比べて、反発力が分散されるXリングの方が、装置の摺動抵抗を低くすることができます。

しかし、反発力が分散されているせいか、耐圧力が低い傾向にあります。

そのため、油圧のシール材には向かない場合があります。

Dリング

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断面がDの形状をしたリング状のシール材で、使用方法はOリングと同じです。

丸みをおびている部分が外側に向くタイプと、内側に向くタイプとがあり、主に往復運動する場所のシール材として使用されます。

メリット・デメリット

Oリングのねじれを対策する目的で採用されることが多いです

しかし、ねじれにとにかく強いシール材を使いたい場合は、XリングやTリングの方がおすすめです。

また、Dリングそのものを取り扱っているメーカーも少ないです。

Tリング

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断面がTの形状をしたリング状のシール材です。

半円の部分が外側を向いているタイプと、内側を向いているタイプと亜があり、往復運動・回転・揺動運動で使用することができます。

メリット・デメリット

Tリングは、Oリングと比較してねじれにくいという性質があります。

Tのフランジ部の形状を、溝幅とほぼ同じにすることによって、たとえねじれの力が外部から与えられたとしても、Tリングの位置がずれたり、ねじれたりしにくくなります。

さらに、Oリングに比べて低摩擦であるという特徴があります。

ただし、あまり普及していないせいか、Oリングに比べると非常に高価です。

さらに、組みつけ性が悪いという特徴もあります。

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