この記事を読むべき人
私は慶應義塾大学出身で、現在社会人6年目です。
先日、大学の研究室の同期の結婚式に呼ばれ、研究室の同期である2人と久しぶりに飲み会をしていました。
2人の名前はSくんと、Yくんといいます。
SくんもYくんとも、超大手企業で働く優秀な仲間で、私を含めた3人のスペックは以下のとおりです。
スペック | リヴィ | Sくん | Yくん |
---|---|---|---|
職業 | ベンチャー企業 機械設計 | 世界シェアトップのガスタービンメーカ 技術職 | 日本シェアトップの都市ガス企業 技術職 |
年収(30歳時点) | 約500万 | 約750万 | 約800万 |
借金 | 200万円(奨学金) | なし | なし |
家賃 | 10万円 | 1.5万円(寮) | 1.5万円(寮) |
勤務地 | 東京 | 兵庫 | 東京 |
結婚・家族 | 既婚・息子1人 | 未婚 彼女あり | 未婚 彼女不明 |
プライベートの過ごし方 | ブログ執筆 読書 子供の相手 |
飲み会 ゲーム ゴルフ |
飲み会 合コン テニス |
研究室でのキャラ | 頭悪く、不器用 学校の課題は周りに助けられながら 陰キャラ 酒は強い |
頭がよく、確実に結果を出す よく教授に誉められている 後輩大好き 先輩からも評判がいい |
顔かっこいい 運動神経いい 陽キャラ 最低限のことはちゃんとしている |
このように、2人ともめちゃくちゃハイスペックの持ち主です。
慶應ボーイと言われるだけあって、作業の要領や頭がよく、学生の頃からお金に困ったことがないようですが、社会人になったあとでもすごいかったです。。
「そもそも年収が高いけど、残業代や手当が厚く、お金は勝手に溜まっていくから困ったことがない」といった感じ。
ちなみにですが、年収ガイドによると、30代前半の未婚男性の場合、年収750万のSくんは上位約3%、年収800万のYくんは上位約1%に入っています。
大学に通っている学生の多くは、SくんやYくんのような超大手への就職を希望している人は多いと思います。
では、超大手に入社して5年がたった今、エリート街道を突き進む2人は普段どんなことを考えて、どういった価値観で生活をしているのでしょうか?世間から思われている通りの豊かな人生を歩んでいるのでしょうか?
そういったことが気になりませんか?(笑)
そこで今回はYくんとSくんの話を元に、エリートサラリーマンの考えや価値観について解説していきます。
この記事を読んで、超大手企業にはどのような価値観の人達がいるのか、自分が超大手企業に就職したらどんなものが手に入るのかといったことをご提供できたらと思います。
なお、なるべく正確に再現するため、本人たちの言葉の言い回しはほぼそのまま反映させております。
少々荒っぽい感じになってしまう部分もありますが、ご承知おきください。
慶應生はイメージされているとおり、お金持ちが多いです。
特に、時計とかスーツとか、靴とかにお金をかけていることが多い気がします。
でも、結婚式で2人と再会したとき、
リヴィ:「お、なんかいい時計しているねー!」
Sくん:「あー。確か10万ぐらいで、ちょっと前に買ったけどねー。まぁ、前のやつボロボロだったし。」
持っているお金を何に使おうが個人の自由ですが、あんまり嬉しそうには語りません。
Yくんが来ているスーツにしても
リヴィ:「そのスーツ、結構良いやつなの?」
Yくん:「あー確か10万ぐらいだったかなー。でも、スーツってすぐボロボロになるからビミョーなんだけど。」
と、やはり嬉しそうには語りません。表に出さないというよりは、素であまり嬉しそうじゃない感じです。
100円均一で生活用品を買うように買い物している感じっぽいですねー。
飲み会においても、「最近なんか買ったー?」みたいな話になったのですが、
Yくん:「最近マンションでも買おうかなーって思っているんだよねー」
と言っていました。
私の中では「家を買う=人生でする買い物の中で一番高いもの」というイメージがあるため、どんな家を考えているのか興味があって話を聞いていたのですが、
Yくん:「なんとなくタワマンかなぁー。ワンチャン投資にもなるかもしれないし。まぁ飽きても引っ越せるように、ローンは数年で組もうかと思ってるけどー。」
と、こんな感じ。
ちなみにSくんやYくん達に起こっているようなことを「限界効用の逓減」といいます。
例えば、月給10万円の人が11万円になったらめちゃくちゃ喜びますが、月給100万円の人が101万円になった場合、大きな喜びは得られないかもしれません。
貯金が100万円から120万円に増えたら嬉しいですが、1億円から1億20万円になったところで、大きな喜びは得られないかもしれません。
増えた金額は一緒なのに感じ方が全く違う、つまり「幸せに慣れてしまったせいで、幸福をあまり感じなくなっている」ということです。
橘玲さん著「幸福の資本論」によると、家族一人あたりの年収が800万円以上となると、人間はそれ以上収入が増えたところで幸福度が変わらなくなるとのこと。
SくんもYくんも年収は800万円近くで、かつ独身ですから、ほとんどこの層に達しています。
そうなれば、高級時計や高級スーツ、高級マンションなどを買ったところで、そんなに嬉しくはないのかもしれません。
エリートサラリーマンは、周りからの評価をかなり気にしています。
でもよくあるような「私なんてみんなみたいに才能ないし・・・」というようなネガティブ思考ではなく、「オレは他のやつよりも評価が高い」「オレのほうが仕事ができる」というようなポジティブ思考の人が多いです。
Sくんの場合は頭がよくて、「正直〇〇」というのが口ぐせです。
私はSくんと絡む方が多いのですが、
Sくん:「正直自慢なんだけどさぁ。この前、オレ担当だった数千億規模の案件が受注できてさぁ。めっちゃテンション上がったよね−。」
なんてよく言っています。
一方で、Yくんは結婚式であったときには5年ぶりぐらいでしたが、仕事の様子を聞くと、
Yくん:「もう5年ぐらい経つから、ぶっちゃけ周りの人よりもオレの方が仕事できちゃうんだよねー。オレより年収の高いおじさんよりも、オレの方が仕事ができることの方がいいし。」
と言っていました。
うん!プライドが高い!(笑)
でもただの口だけのやつではなく、ちゃんと成果を出しているのが2人のすごいところです。
Sくんは周りからの人望が厚く、特に後輩の面倒をよくみる人で、研究室では「Sさん、これについて教えて下さい!」と相談をよく受ける場面が多々ありました。
「Sさん、さすがですね!ありがとうございます!」と言われると、「えへへ」と照れながら後輩を飲みに連れて行ったりしていました。
でも、「周りから憧れられるようになるための結果を、ちゃんと出していること」がSくんのすごいところです。
Yくんは、あまり研究熱心ではなく、YouTube見たり女子メンバーと雑談している場面が多かった人です。
でも、いつも最低限のことはこなしていて、超大手企業の内定を取り、難なく卒業をしていったという感じ。
2人とも、他の人より自分は優れているということを誇っていましたが、それの裏付けとなる成果物をちゃんと出すような人ですね。
エリートサラリーマンは、自分が他人から見てどうかだけではなく、他人のステータスを見て評価しているようなことが多いです。
お酒が進む中で「最近仕事はどんな感じか?」みたいな話になりました。
すると、最近2人が仕事で抱える問題はというと「周りの人の能力がビミョーだ」ということだそうです。
Sくん:「うちの会社でもそうなんだけどさぁ。正直、最近入ってくる若手の人、大したことないやつ多くてー。なんかオレが入った時の同期とかと比べると、正直どうかと思っちゃうんだよね−。『最近の若いやつは・・・!』っていう気持ちもわかってきた気がして。」
Yくん:「うちもそんな感じだわー。オレの直属の部下なんだけど、そいつの面倒を見ないといけないせいで、オレの時間が3割ぐらい割かれているんだよねー。しかも働かないオジサンが全然仕事しないから、オレばっか忙しくて。なんかイライラしているわー。」
とのこと。
うん!プライドが高い!(笑)
話を聞くと、入社する社員の学歴が下がってきており、仕事の要領もなかなか掴めなかったり、自分の仕事が周りの人にどう影響するかを考える力に欠けているようです。
会社というものは「仕事ができる人ほど忙しく、仕事ができない人ほどヒマになる」という現象がよく起こります。
そういったことにより、仕事の負荷率が2人の方に偏っているのかもしれません。
評価対象は、もちろん私も例外ではありません。
研究室時代の私のキャラは、一言で言えば「のび太くん」だったのですが、よく言われていたのは、
Sくん:「後輩と飲んだときとか話になるんだけどさー。正直、お前研究のセンスどうかと思うよ。」
という感じ。
また、先日の飲み会で私の転職の話になったときには、
Yくん:「就活のときになんでちゃんと考えなかったの?人生ミスってんじゃない?」
と言われていました。
結構ストレートな2人ですよね(笑)。マウントを取りたいだけのようにも思えますが、直接言ってくれるところが優しさですね。「礼を言う 俺はまだまだ強くなれる」そんな気分です!
YくんとSくんの2人に限った話では有りませんが、私から見た他の慶應生の知り合いというのは「腐っても鯛」という印象です。
腐っても鯛とは、「優れたものは状態が落ちても価値を失わない」という言葉です。
慶應生もあくまで人間ですから、人によって性格や得意・不得意が違うっていうのは間違いないです。
でも、他の学生と違うなと感じるのは、それが「上の上」なのか「上の下」なのかというレベルの違いであって、「上」であることには変わりないということです。
そんな人たちが1人や2人だけではなく、ゴロゴロいるのが慶應義塾大学だったという印象でした。
一応私は高校のときの成績は学内で1桁台だったのですが、大学では完全にのび太くん扱いでした。
当時は、来る大学を間違えたかと思いました。「私って何だっけ?アイデンティティって何だっけ?」ってずっと悩んでいましたねー。でも、その経験があったからこそ今があるような気がしています。
みんなどんなに腐っても鯛であるため、大企業は高学歴の人たちが多い理由がすごくわかる気がします。
いかがでしょうか。
今回の話を聞いて、みなさんはエリートへの道を歩んでいきたい、SくんやYくんのようなポジションになりたいと思ったでしょうか?
ここで一番言いたいのは、相手がどんなにエリートだとしても、価値観は人それぞれだということです。
確かに、SくんもYくんも、これまで厳しい学力競争を勝ち抜き、超大企業への就職を決めた優秀な人達です。
でも、そんな人たちの言うことに、流されないよう気をつけなければなりません。
ちなみに私はというと、その2人とはまったく価値観が合っていないです。
特に転職をきっかけとして、自分の中の価値観がきっぱり変わってしまいました。
その私の価値観を、2人へぶつけてみたのですが、最後に、その一部始終を皆さんにお伝えしようかと思います。
飲み会が始まった最初の小一時間、私は自分の話をほとんどせず、おとなしく2人の話を「へぇー」と聞いていました。
あるとき、Yくんがこんなことを言い出します。
Yくん:「オレ、最近異動願い出そうか迷っているんだよね−。ぶっちゃけ今の所属でこれ以上オレが成長できることがないと言うか、天井が見えちゃっていると言うか。でも、オレが抜けると部署の仕事が回んなくなるし、後輩も困るから、会社には迷惑かかっちゃうんだよね−」
私が転職を考えてたときのような悩みに近い部分もあったため、素直にその言葉を受け取った私は、こんなことを言ってしまいました。
リヴィ:「でもまぁ、なんだかんだでYくんが抜けたとしても、仕事は回っていくものだよ。会社ってそういうもん。」
いやー、実はこの時「2人ともマウントを取りたいだけ」ってことに、気づいていませんでした(笑)
Yくん:「っ・・・。いや、実際多分そうなんだけどさぁ!」
リヴィ:「なんとなくだけど、Yくんは自分が達成したい目標のために今の会社に志望して働いているはずなのに、Yくんのための会社というより、会社のためのYくんって状態になってない?気にせず異動願い出したらいいと思うよ!」
Sくん:「オレも今兵庫が勤務地だけど、もともと東京勤務希望だったから、そろそろいいかなーとは思っているんだよねー。ははっ!そういや、お前最近転職したんだよな−。どうしたん?この話題触れないでおこうって思ってたけど。」
リヴィ:「一応大企業だったけどさぁ、あんまりデカいプロジェクトとか興味がなくなったんだよね−。それよりも小さいプロジェクトをたくさん経験して、どんどん自分が成長していきたいって思ったら、今の会社は違うかな−って思って。」
Yくん:「いや、だったら就活のときになんでちゃんと考えなかったの?人生ミスってんじゃない?」
リヴィ:「正直、大学の頃のオレって、ほんとなんにも考えていなかったんだよね。でも会社入って仕事していくうちに、自分のやりたいことっていうのがわかってきてさー。ってか、ずっと話聞いてて思ったんだけど、なんか2人の価値観ってオレと根本的にズレてる気がするんだよね−。別に否定するわけじゃなくて、あくまでオレの価値観なんだけど、なんか2人とも周りからどう見られたいか的な・・・」
Sくん:「オレらはさぁ、もっとキラキラしていたいんだよ!そのために研究室のときとか、ちゃんと成果を出してきたし、会社入ってもデカいプロジェクトを任されたりして!そういうのがモチベーションなわけ!」
Yくん:「じゃあさぁ、お前の価値観ってなんなんだよ?」
リヴィ:「ちょっと臭い話にはなるんだけどさぁ。オレらの世代って順調に生きていったら、90歳とか100歳とかまで生きることになるわけよ。そんで、オレが90歳とか100歳になったときに、どれだけ便利で豊かな世の中にできるか、そのためのものづくりがしたいわけよ。オレはそれに集中したいし、そういう環境を選んで転職したわけ。」
リヴィ:「だから2人の価値観については、それはそれでいいと思うんだけど、『プロジェクトの規模がデカいかどうか』はオレにとってはどうでもいいし『キラキラしているか』とかも正直どうでもいいっていうか。あと『働かないおじさんがどうやったら働くか』とか『最近の若手がイケてない』とか『自分が組織から抜けたら会社が困るかどうか』とかって、そもそもオレが悩むべき問題ではないって思ってる。」
Sくん:「いやさぁ・・・、お前の言うことは正しいよ!(苦笑)・・・あのさぁ、お前どうしちゃったの?お前、そんなやつじゃなかったじゃん!?」
こんな感じになったところで、お会計の時間となり、それぞれモヤモヤした気分でホテルへ帰っていきました。
価値観に正しいとか間違っているとかなんて存在しないので、SくんやYくんの価値観も一理ありだとは思います。
でも、周りに流されず、あくまで「私は、こっちを大事にしている」ということを貫くことは、とても大切なことだと思います。
その時の話は、単なる飲み会よりは有意義だった気がしますが、しばらくはSくんやYくんとは距離を置いとこうかなーと思っています(笑)
今回のポイントについてまとめると、以下の通りとなります。
こんな感じです。
ただ、今回紹介した2人も、根は決して悪い人たちではないですし、慶應生でより真面目かつより誠実な人もいます。
みなさんは、エリートとかお金持ちになりたいと思ったでしょうか。また、そういった人たちのいる環境にたどり着きたいと思ったでしょうか?
それとも、そんなところに行ったら、自分は挫折してしまうとか、そもそも私と同じで価値観が合わないとと思ったでしょうか。
この話題に正解・不正解はありません。
皆さんは、どういう社会人生活を送りたいか、どのような価値観があるか、よかったらコメント欄や引用リツイートなどで、メッセージを残していただけると幸いです。
今回の記事が、エリートサラリーマンたちの雰囲気を掴むヒントや、進学先・就職先を考える上での参考になれば幸いです。
今回は以上となります。ご一読ありがとうございました。
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