曲げ応力の導出と計算式を解説【断面係数が必要】

材料力学

今回は、曲げ応力の式の導出についてお話しします。

曲げ応力とはどのような応力のことかを知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください

【解説】曲げ応力とは、どんな応力か?
今回は、材料力学の曲げ応力について、概要をさくっと解説いたします。

曲げ応力の計算式

まず、梁を曲げたときに生じる「ひずみ」を、「曲率」と「フックの法則」を使うことで、以下の式が導出されます。

$$\sigma = E \frac{y}{r} \cdots(1)$$

  • σ:応力
  • E:縦断面係数(ヤング率)
  • y:中立軸からの距離
  • r:曲率半径

この式の導出について、詳しくは以下の記事で解説しておりますので、よかったら参考にしてみてください。

曲げ荷重によるひずみ方は、中立面からの距離に依存する
今回は、曲げ応力の求め方について、お話を進めていきます。曲げ応力は、梁の中立軸、および中立面を土台にして考えていきます。この土台から、曲げ応力へどのように展開をしていくのか?それは「材料の変形量」に注目...

続いて「曲率半径」を、「モーメント荷重」や「断面二次モーメント」を使うことによって、以下のように表すことができます。

$$\frac{1}{r}=\frac{M}{EI}\cdots(2)$$

  • r:曲率半径
  • M:曲げモーメント
  • E:縦断面係数(ヤング率)
  • I:断面二次モーメント

この式の導出について、詳しくは以下の記事で解説しておりますので、よかったら参考にしてみてください。

曲げモーメントから読み解く、梁の曲率半径の導出
応力を求めるためのアプローチ方法には、主に2通りあります。一つは、前回やったように、変形量・ひずみから考えていき、フックの法則を使って求める方法です。このアプローチから、以下の式が得られました。$$\b...

では、(2)式を(1)式に代入してみますと、以下のようになります。

$$\sigma = \frac{My}{I} \dots(3)$$

材料はσが最大のところが最も壊れやすいので、σが最大になる場所について考えます

σが最大になるのは梁の中立面(中立軸)から最も離れた位置、つまりyが最大の位置ですが、これは梁の断面形状によって異なります

例えば、

  • 梁の断面が高さがhの長方形の場合は、y=h/2
  • 直径がdの丸棒の場合は、y=d/2
  • 梁の高さがhである三角形の断面の場合は、y=(2/3)h
    (※逆三角形の場合はy=(1/3)h)

となります。(なお、y=0は断面の図心の位置です)

そして断面二次モーメントの値もまた、梁の断面形状によって決まる値です。

そこで、Zという文字を用意して、梁の断面形状によって決まるものをまとめると、以下の通りとなります。

$$Z=\frac{I}{y}$$

このZのことを、断面係数と呼びます。

よって、曲げ応力の計算式は、以下のとおりとなります。

$$\sigma = \frac{M}{Z} \dots(4)$$

ちなみに、断面係数Zは「梁の断面形状によって決まる値」といいましたが、代表例を挙げると以下の通りとなります。

その他、さまざまな断面形状については、以下のページに公式集・計算ツールを掲載しております。

断面積・断面二次モーメント・断面係数【計算ツール】
よく使う梁の断面積・断面二次モーメント・断面係数の計算ツールです。材料力学や機械設計などにご活用ください。

曲げ応力の導出は、長い道のりですが、(4)式の丸暗記をするのではなく、その経緯まで知っておくと、実際のものに起こっている現象がイメージできて、応用を効かせることができます

ちなみに、以下のページに計算ツールをご用意しているので、よろしければご活用ください。

梁 反力・曲げモーメント・たわみ・曲げ応力【公式集・計算ツール】
梁の反力・曲げモーメント・ たわみ・ 曲げ応力の公式集・計算ツールです。

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